バビロンから帰還したユダヤ人は、祖国でも苦難が続いていました。土地の荒廃、ペルシア帝国の重税、周辺の異民族からの圧迫に加え、彼らとの交流によって神の民としての自覚と信仰さえ揺らぐ者が出てきたのです。そのような同胞のために筆をとった編者は、ユダヤ民族の歴史を振り返り、神の民としての確信と誇りをもって主に従って生きるように励まそうとしました。
では、当時の聴衆はどのような励ましを受けたのでしょう。そして、それを読む、現代の私たちは何を学ぶことができるでしょうか。歴代誌の言葉に耳を傾けていきましょう。
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