内容紹介
私たちの人性には様々な苦しみがあります。
突然襲いかかるわざわい、
理由のない苦難、
不正と虐げ、
そして、老と死。
ヨブ記と伝道者の書は、
はかなく、不条理(空)な現実に
目を閉じることなく、
信仰者としてどう生きるかを私たちに問いかけています。
この二つの書に記された知恵に耳を傾けてみましょう。
A5/65頁 ¥600+税
「コロナ禍ゆえ、あえてこれを」
日本同盟基督教団多磨教会 牧師 間島 直之
「ヨブ記・伝道者の書」を青年たちの聖書研究会で読みました。コロナ禍に巻き込まれできなくなった青年たちの集会はご多分に漏れずZOOMでの交わりに移行しましたが、そこで私たちの学びを導いてくれたのは、やはり「聖書を読む会」のテキストでした。手始めに「旧約聖書の聖徒たち」の①と②を読みました。これは私も学生時代から慣れ親しんだ読み切り型の聖研でした。
これが終わってさて次は、と相談したところ、ぜひにとリクエストされて始めたのが「ヨブ記・伝道者の書-苦しみの日に-」でした(実は参加者にヨブ記を愛読する学生がいて、その熱心に押し切られました)。「難解」と評されることの多い二つの書物ですが、質問に導かれて本文を読みすすめるうちに、全体を貫く大きなテーマが見えてきました。とかく細部の解釈にこだわりがちな説教者としては、語る人物たちの心に思いを巡らせつつ、ヨブと友人たちがしたように聖研参加者たちとの対話の中でみことばの使信を探るのは、心躍る経験でした。今だからこそ、この書物を読む意味も大きかったと思います。悩みや迷いの渦巻く私たちの世に、神が遠い昔から語り続けるみことばの、なんと新鮮で慰め深いことでしょう。
このテキストを使う方は、ゆったり時間を取って決して焦らず取り組まれることをお勧めします。急いで結論に至ろうとせず、時にはヨブとともに頭を抱え、伝道者とともにため息をつきつつ、一歩一歩進まれると良いと思います。各課の終わりに「まとめ」「考えよう」「祈り」が置かれていて、大変有益です。しかしこれは我慢して最後までとっておいて、参加者の皆さんと一緒に「ああでもない、こうでもない」と言いながら、祈りつつ読むならば、祝されたみことばの体験となるでしょう。
埼玉県、牧師
ヨブ記と伝道者の書は、読む機会が少ない書ですが、この手引を祈祷会で用いることで皆とじっくり学ぶことができました。最初は「恵まれる」方向で答えていきましたが、次第に、苦しみの現実を受け入れ、苦しみの中にも主がおられることを深く教えられることとなりました。特に「まとめ」と「祈り」の文がよいと思います。」
ヨブ記は非常に繰り返しが多い書ですので、一つのパラグラフのエッセンスの部分だけを参照聖句に選んで質問しています。そのため、参加者は事前に章全体を読んできた上で、スモールグループでは章全体を読まず、質問には参照聖句だけを見て答えていくとよいでしょう。すると、セクションをスムーズに進めていくことができます。
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